在宅での活動

 患者年齢、病名 活動月

ボラン

ティア

訪問

回数

(延べ)

         内容

80才代 男性

原発不明癌 肝転移

H23

4~5

5人 9回

独り暮らし(身寄りなし)

日中ひとりで過ごす時間の身の回りのお世話、見守り

食事介助、環境整備、喫煙介助

80才代 女性

脳腫瘍術後

寝たきり状態

H23

5~8

6人 29回

夫との2人暮らし

ご主人の月1回のリフレッシュデー

                        (ゴルフコンペ参加。囲碁の相手)

法事の日の見守り・留守番。訪問看護・介護・

                                                    入浴の隙間をつなぐ。

80才代 女性

大腸癌術後ターミナル期

骨移転

H23

12 半月

3人 8回

独り暮らし(近所に次男家族在住)

日中ひとりで過ごす時間の見守り、お話相手、買い物

身体介護

40才代 女性

乳癌術後ターミナル期

肺移転 リンパ浮腫

H24

5 半月

4人 6回

夫・こども(幼児)との3人暮らし

きつさが非常に強く、日中ひとりで過ごす時間の

           身の回りのお世話

背中を撫でる、酸素カニューレの…、トイレ移乗時の

               見守り・介助

70才代 女性

膵臓癌ターミナル期

H24

11~12

3人 22回

夫との2人暮らし

お話相手・ポータブルトイレへの移乗介助

90才代 女性

高血圧症 老衰

H25

1~3

3人 26回

独居だが一人息子さんが泊まり込んでいる

息子さんの週1回の半日リフレッシュタイムの

間の見守り・留守番

50才代 女性

脳幹部出血後

四肢麻痺

H24

4~現在

5人 97回

妹一家との4人暮らし

ご本人・妹さんとのお話相手

外出同行(ショッピングモール・美術館)病院受診付添

60才代 女性

乳癌

肝転移ターミナル

H25

5~

H27.10

1人 62回

夫と2人暮らし

病気の事、家族の事、世間話等のお話し相手

「ボランティアと話している間はつらさを忘れる」

           とお話に華が…

70才代 女性

筋萎縮性

側索硬化症

H24

4~現在

1人 60回

独り暮らし(市内に娘さん在住)

元編み物の先生「自分が編むことはできなくなったけれど、

教えることなら」と編み物の生徒としてのボランティア

90才代 女性

虚血性心臓病

下肢運動障害

老衰

H27

5~

H28.1

7人 45回

独り暮らし、小規模多機能を利用し自宅で暮らす

最後まで自宅で暮らしたいとの望みをケアマネージャー

が聞き自宅での見守り、話し相手にボランティアが入る


具体的事例

ご家族
患 者  50代のお母さん…患者さんのノートに「治りたい。生きたい」と記されているも、
                  「3年頑張ってきたが、もう死んでいいですか?」とつぶやかれる
介護者  50代のお父さん…仕事と介護とに疲れ果てている。 
                  夜のバイトをしている息子に家の手伝いを頼み、争いのエネルギーを

                  使いたくない。
同居者  20代の息子さん…病気が悪化し、お母さんが亡くなろうとしている現実を受け入れられない。
                   しかし傍を離れられず、枕元で丸くなって寝てある。
独立済  20代のお姉さん…共に母と同じ看護師。協力的だがそれぞれに独立し暮らしている。

 

父と姉たちが1週間ずつ、ずらして夏休みを取る予定で計画中。その前の1週間をボランティアで繋ぐ予定で入りました。訪問看護師の後に入り、氷を口に運んだり、腰をさすったり、お話を聞きながら次の訪問診療までの1~2時間見守ります。

 

2日目、
息子と訪問看護師の方がおられ、患者の嘔吐に胃瘻からの排液があり、シーツが汚れ、それを洗濯していた息子は目が真っ赤で泣いておられたのがわかる。
血圧低下と急に状態悪化により、看護師よりご家族を呼ぶように息子に指示が出る。「昨日と変わらないのに、人が死ぬときはこんななのですか」「お礼どころか、悪いことばかりしてきて‥」と、動揺されており、お母さんのそばにいて手を握ってあげてとボランティアに誘導され、そばに座り、手を握る。
母もうんうんと頷き、「傍にいて」と言われた。そこに姉から電話で今の血圧を聞かれ、看護師に尋ねられ、患者も眼を開き答えを待っている。
ボランティアが話を割り込み中断させる。息子を呼び出し、お母さんの前で今の血圧(60/)を答える訳にいかないと隣の部屋で説明を続ける。
訪問医師、看護師が来られ、御姉妹が来られ、ボランティアは辞する。翌朝、ご家族に見守られ息を引き取られる。

 

2年後、お父さんが「在宅ボランティア養成講座」を受講される。
お世話になったので、私も何かお返ししたいと言われた。

その気持ちが大変うれしかった。(ボランティア)


在宅療養中の患者さん、ご家族の声